100年先の子孫におくる

「新しい社会」の創造

100年サバイバルという考え方

気候変動や天然資源の枯渇、さらには世界的な景気後退など、社会は不安定な状態が続いています。政府は防災庁を創設し、国民に対して備蓄を呼び掛ける状況に達しています。

ひとくちに「備蓄」といっても、防災の観点からだと72時間分の水と食料、あるいは1週間分の水と食料を確保しておく──とされています。しかし、そこには「72時間耐えれば、あとは国や自治体が何とかしてくれる」という、いわば「他人任せ」の考えがベースになっていることに、多くの人は気づいていません。

そのため、備蓄する水や食料の質にまで、思いをはせることなく、「とりあえず食べられるものなら何でもよい」という発想になってしまうでしょう。たとえばカップ麺などのインスタント食品や清涼飲料水でもよいと思っている人は少なくありません。

しかし、少し引いた目線で考えてみます。

私たちの子、孫、さらにはひ孫の世代まで、いまの食生活で生き残ることができるでしょうか。

いまの社会で、若い世代の不妊の問題や、子供がアトピー性皮膚炎や食物アレルギーに悩まされる問題が注目されています。このまま孫の世代、さらにはひ孫の世代まで、私たち人類は健康な人生を歩むことができるのでしょうか。

そう考えるとき、サバイバルという言葉には、2つの視点が浮かび上がってきます。ひとつは、「災害時に生き残る」という視点です。そしてもうひとつは、「100年先の世代まで無事に生き残る」という視点です。

大切なことは、食を人間本来の質に戻すこと。その食を支えるための技術を確立し、仲間を増やし、100年先の子孫に送ること。それが「100年サバイバル」の意味であり、新しい世界を創っていく事業の基本的な考え方です。100年先を考えることは、「いま現在」をおろそかにすることではありません。100年後に自信をもって伝えられる食を実現することは、72時間、あるいは1週間のサバイバルも確実に可能にするものです。

そして、食を整えるためには、ただ農業の問題を考えるだけではなく、伝統的な発酵文化であったり、発酵技術を支える設備や職人の維持、物流や販売などの仕組みも100年先を見通すことが大切です。大きな規模ではなく、自分や家族の食を整える身近な一歩から。そうした新しい社会づくりにいっしょに取り組んでみませんか?

新世界サロン主宰者 横内 猛